日本一のタイルの町、岐阜県多治見市に「モザイクタイル ミュージアム」がオープン!第1回目の企画展は大巻伸嗣
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日本最大のモザイクタイルの生産地である岐阜県多治見市笠原町に6月、「多治見市 モザイクタイル ミュージアム」(岐阜県多治見市笠原町2082-5)がオープンした。モザイクタイルとは、表面積が50平方センチメートル以下の小ぶりなタイルのことで、多様な形を組み合わせて多様なパターンを作り出すことができる。その色の豊かさや形の面白さで、日本だけでなく世界中で評価され、人々の暮らしを豊かに彩ってきた。設計は、広い視野で語られる建築史論と、自らの視点に基づく独創的な建築作品で知られる建築家の藤森照信が担当した。外観は、多治見付近でよく目にする採土場からインスピレーションを受けて、小山のような不思議な形にデザイン。正面には、タイルの原料となる土の表情が作られ、点々と埋め込まれたタイルがキラキラと輝く。2階から4階まで続く大階段は、巨大な土のトンネルや登り窯を想起させ、外光が差し込む4階には、藤森照信が選んだモザイクタイルのあふれる不思議な世界が広がる。また、緑の芝生と笠原中央公民館につながるタイル広場が、公園のようなゆったりした空間を作っている。
同ミュージアムでは、笠原町の有志が20年近くにわたって集めてきたモザイクタイルの製品、サンプル台紙をはじめ、道具類や貴重な建造物の壁面の断片まで、1万を超える資料が収蔵されている。