2016年8月3日 20:30
三原康裕が描く、“ジェンダーレス”の先にある未来”--2/2【INTERVIEW】
起爆剤となるのはランウェイかもしれないですが、今の若い子たちはもっとヒストリカルに、もっとストリート的になってきています。ランウェイをさらに進化させたいという自由な感覚や発想を持っていますよね。ーーインスタグラムの登場も大きいでしょうね。ファッションってある種、直感的であり感覚的であることが重要だと思っています。「かっこいい、かっこ悪い」が大前提として存在するから面白いんです。昔はすごく論文的なアートが多くて、なるほどなって思いながら、悩み考えることもありました。でもやっぱり、パッと見て「美しい」とか、単純に「素晴らしい」ものは、いくら言葉を尽くしても表現しきれないですから。ーー世の中がこれだけ複雑で、混沌としてきたからこそ、アートやファッションは“直感的”で“エモーショナル”なものを求めているのかもしれませんね。
世界がこの先どうなっていくかは、まったくわかりません。いちデザイナーとして、今後の動向には注目していきたいです。僕はファッションで、世界を“見直す”ことができると思っています。ファッションで、世界を再提示して見せると言いますか。もう少し進んだ言い方をしますと、それをポジティブに昇華できるのがファッションの力だと思っているので。