昭和11年から髙島屋で続く呉服の展示会「上品會(じょうぼんかい)」の歴史を紐解く展覧会を日本橋髙島屋で開催
年に休止するまでに183回開催し、人気を集めた名物催事でした。
歌人・与謝野晶子ら多くの文化人を顧問に、高島屋が毎回「趣意(テーマ)」と「流行色(テーマカラー)」を設定し、それに基づく「標準図案(デザイン)」を発表。全国の染織業者から新柄呉服を募集・審査を行い、製品化・販売を行っていました。斬新かつ奇抜な「百選会」の呉服は、大変な人気を集め、キモノ界の流行を左右するとも言われたほどでした。
・高島屋史料館×京都女子大学 -戦前の百選会資料からミニチュアキモノを再現
本展では、2021年に高島屋史料館(大阪)で開催した、高島屋創業190周年記念展「キモノ★ア・ラ・モード」における産学連携企画として大学生が制作したミニチュアキモノを展示。現存していない戦前の百選会の着物を、当時の着用写真や図案を参考に、インクジェットプリントで柄から再現。ミニチュアキモノに仕立てた着物を、1/2トルソーにフルセットで着付けを行います。
ミニチュアキモノ
第54回春の百選会ポスター 1936(昭和11)年
上品會の取り組み
上品會は「飜古為新(ほんこいしん-古きを飜(ひるがえ)して新しきを為す-)」を会風とし、古典や伝統をふまえながらも縛られることなく、かつ流行にとらわれることなく、時代にふさわしい呉服を創造・発表する場となっています。