【レポート】三越伊勢丹を支える現場リーダーの育て方とは?
も紹介。覆面調査員による接客力調査を三越伊勢丹各店舗で行っている。接客スキルなどを数値化することで「見える化」し、販売力向上のためのきめ細やかな目標設定を可能にした。
そのノウハウは、IMHが運営を担うグループの新規事業「イセタンミラー」(化粧品小型店舗)にも生かされた。「9店舗で活躍する約100名の販売員は、20ブランド以上の研修を受けて店頭に出るが、取り組みがスタートした2012年時点では、新規事業のため販売力では全員が1年生。先輩から学ぶことができないため、事例共有により経験値を補い、チーム力を上げてきた。また、販売員の声が自分の声が商品やショップに反映出来るのもモチベーションになっている」と田村氏。その結果、販売員の定着率はコスメ業界では異例とも言える90%となり、2012年の日経優秀製品・サービス賞では日経MJ賞を受賞した。
そんなIMHでは、これらの取り組みによりグループで培われた人材育成の知見を外部企業へ提供する取り組みも今年本格的にスタートし、同社のコンサルタントが、課題ヒアリングを元に課題解決の方向性をレポートにし提供するサービスを行っている。本講演にも三越伊勢丹グループの人材育成に興味関心のある企業約50社が訪れ、熱心に聞き入っていた。