「イッセイミヤケパルファム」ディレクターに聞く、香水の楽しみ方【INTERVIEW】
たくさんのものの中から選び抜かれたもの、洗練されたものだけが持つシンプルです。また、ブランドのアイデンティティとなる一貫性のある香りを構築することやコントラストも大切です。『自然はもっとも素晴らしい香水』というコンセプトが示すように、イッセイ ミヤケの香水を創る上で自然との関わりは無くてはならない、最も大切なものです。でも、『これはバラの香りだな』、『これは森のだな』とすぐにわかるような、自然の香りが主張しすぎるようなものであってはいけません。--イッセイ ミヤケはこれまでもロードゥ イッセイなどでいくつかの男性用の香水を発表していますが、新しい香水とこれまでの香水との違いは?今回は新しい2人の調香師(ドミニク・ロピオン氏とロック・ドン氏)を起用しました。自然というイッセイ ミヤケのアイデンティティを尊重しながら、これまでとは違う新しい視点を取り入れた香水を創りたかったからです。具体的な香りについては、これまでの香水に比べてレザーの香りが主張しているということが特徴になっています。--男性用の香水と女性用の香水では作り方やこだわりの違いはあるのでしょうか。
それは非常に難しい質問です。男性と女性は違うので、一般的には男性用の香水と女性用の香水を創る方法は違いますが、イッセイ ミヤケの香水はスタンダードな意味での男性的なイメージや女性的なイメージを香水という形で表現するようなことは一切していないからです。