【ファッション再生】“機械・ファッション大国である日本”イエリ社長×兼松繊維社長2/3
それをどうするのって考えたときに、やはり企業レベルではなく携わっている人間達がそこに対する問題定義に参加していかねばならないと思う。でも日本はダサい感じでやっていると広がらない。例えば、リサイクルした糸から製造した生地を、ラグジュアリーブランドとかに使ってもらった段階でやっとムーブメントになるんです。ちょっと高くても世界的に当たり前、スタンダードとなるでしょう。あと、パリやニューヨークなど、どこの国の人と話をしていても、リサイクルの原料を作る機械を発明するのは日本人にしかできないと言われますよ。ドイツは機械大国ではあるが、ファッション大国ではないから。機械大国であり、ファッション大国であるのは世界中を探しても日本にしかない。例えば、ホールガーメントの編み機を作った島精機とか。
実際に島精機の人とも話したけど、絶対作れるはず。そういう企業に立ち上がってほしいと思います。難しい問題は出てくるとは思うけど、それを改善していけるのが日本人のいい所だと思っているから。こと技術に関しては。だから、今からでも行政とそういう企業が手を挙げてやってくれれば枯渇するなんてことにはならないだろうし、このままでは本当に悲惨な目に合うことが目に見えている。