世界中を狂わせたヒミツの香り「チュベローズ」。禁じられるほど甘い、魅惑のフレグランスを特集
ともいわれ、20世紀はじめのフランスでは、良家と高級娼婦の香りにははっきりとした違いがあり、家柄のいい娘たちは、バラやスミレの花の香りをほのかに漂わせるのが定番。かのマリー・アントワネットもその組み合わせをこよなく愛したらしい。これに対して高級娼婦は、チュベローズやジャスミン、パッチュリ、動物性香料のムスクやアンバーを用いた、あからさまにセクシーな香りを常用し、19世紀終わりから20世紀はじめにかけ、女性がどのような素性であるのかは、漂わせる香りで知ることができたとか。まさにチュベローズは、甘く優雅で官能的な香り、時代を超え、その催淫効果で世の男性陣を魅了し続けている媚薬なのです。チュベローズの畑を横切ると、我を忘れて愛し合ってしまう可能性があるから、夜更けに恋人同士での通行は禁止されていたという有名なエピソードがあるほど強い魔力を持っています。そんな香りを味方につければ、男性たちが放っておくはずがない。もしかしたら取り合いになるかもしれません!? これから紹介するフレグランスは、淫靡なチュベローズの香りを引き立たせつつも、上品かつ華麗でいて、大人の女性に最適なアイテムです。(上から時計まわり)