佐久間裕美子2/2 --ヒップが日本を豊かにする【INTERVIEW】
といったお願いがくることがあります。話を聞いてみると、「将来が不安だから、なるべく安定した職業に就きたい」と、未来に対して明るい気持ちを抱いていない人が多いのに驚きます。
日本の社会が若者に日本のいいところを見せてあげられていない。それが、無力感の一つの原因なのではと感じます。日本は平和で物質的にも恵まれた国ですが、なんとなくいろんなことが停滞しているような印象を受ける。テレビや新聞で日々、明るくないニュースが伝えられるうちに、心が重く沈んでくることもあるかもしれません。例えば中南米には日本より、失業率が断然高かったり、治安が悪いのに未来に対してすごく楽観的で明るいエネルギーに満ち溢れている場所がたくさんあります。
――『ヒップな生活革命』を手に取ることで、将来に希望を見出していない人の意識が変わるといいですね。
この本を書いたきっかけは、リーマンショックという危機を受けて、私の周りにいる、あまりお金を稼げていないアーティストやミュージシャン達が以前から地道に作っていた商品が脚光を浴びたり、会社に勤めていたけれどもリストラなどにあって、「自分達でできることがあるかもしれない」と、生活を変えていく様を目の当たりにしたことでした。