竹工芸はグローバルに通用する美--公長齋小菅・小菅達之【京都のクリエーティブユニット「GO ON」4/5】
自分達のブランドがどんな感度の顧客に受け入れられたいのかを、マトリックスを作り整理し、そのイメージにあった商品企画を進めていったという。
また、イタリアの革職人の手仕事と竹編みを融合させた財布や携帯ケースは、同ブランドを物語るアイテムの一つ。イタリアのアルチザンを小菅氏が訪ねた際、日本から持参した竹編みを見た職人から「この竹素材を是非使わせて欲しい」と言われたのだという。竹も革と同じように経年変化をする素材。故に、それぞれの素材の変化を楽しめる逸品に仕上がっている。
最近取引が始まった台湾セレクトショップではハンス・J・ウェグナー(Hans J.Wegner)デザインの北欧家具の横に、小菅の竹籠が並べられ、その竹籠には色鮮やかな花が生けられている。和の領域を越えたモダンな解釈だ。この感覚を共有できる人が、日本でも海外でも同ブランドの顧客層なのだろう。
「私達が変わらずやっていることは、竹の可能性を追求し、その価値を高めることだ」と小菅氏は断言する。縄文時代から使われているとされる竹は日本人にとって非常に身近な素材の一つ。その価値を高めていくことが彼らの使命なのだ。
小菅氏は、コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)