くらし情報『金沢で390年の歴史を紡ぐ、老舗酒蔵「福光屋」の酒造り【後編】』

2015年2月17日 20:30

金沢で390年の歴史を紡ぐ、老舗酒蔵「福光屋」の酒造り【後編】

「しぼりたてだからアルコール度は高いですよ(笑)。このまましぼりたてとして出荷する以外は、濾過後に火入れして秋まで貯蔵します。味わいの設計に合わせてブレンドを行い、加水して瓶詰め時に再度火入れして出荷します」と生産本部・部長の正司和利さん。条件は同じでも、自然の恵みゆえに味が変わることはある。だからブレンドすることによって、その商品一定の味わいに整えて出荷するのだ。職人魂の酒造りを貫きながら、業界初の取り組みを数多く成し遂げてきた福光屋。「古い業界でもあるので、日本酒造りの領域を広げていくと業界初になってしまう」と福光屋13代当主の福光松太郎さん。老舗の暖簾を守るために、新たな価値を提案して発信し続けている。
最後、ご当主に好きな自社銘柄をたずねると「よく嗜むのは『黒帯』ですね。料理に合わせて飲んでいただけるように、悠々、堂々、飄々、燦々と4種類あります。でもパッと直感で飲みたいと思うものを飲んで欲しい。黒帯は、右脳で飲む酒ですから」と笑った。前編に戻る。
「蓋麹法」や「箱麹法」とよぶ昔ながらの製麹に使う杉材を用いた箱
福光屋の仕込みタンクの底は球形。自然の対流を応用し、糖化発酵とアルコール発酵のバランスが理想的に保たれる。また床下の衛生管理もしやすい

(c) FASHION HEADLINE


醪は発酵による熱で温度が上がるので温度管理が大事。<div class=
タンク内の発酵状況などを日々チェック、分析する">

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水と麹、蒸米を入れ、酵母を添加して大量に増やす

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