くらし情報『映画『ヨーロッパ新世紀』監督にクリスティアン・ムンジウ、人間の対立と凶暴性を描いた社会派サスペンス』

2023年8月24日 15:20

映画『ヨーロッパ新世紀』監督にクリスティアン・ムンジウ、人間の対立と凶暴性を描いた社会派サスペンス

映画『ヨーロッパ新世紀』監督にクリスティアン・ムンジウ、人間の対立と凶暴性を描いた社会派サスペンス

映画『ヨーロッパ新世紀』が、2023年10月14日(土)より、ユーロスペースほかにて全国で順次公開される。

小さな村で起こる複雑怪奇な人間模様を描き出す社会派サスペンス
映画『ヨーロッパ新世紀』は、ルーマニア中部トランシルヴァニア地方の小さな村を舞台とした群像劇。幾多の火種を抱えたヨーロッパにおいて、分断され引き裂かれた世界の現状をあぶり出し、不穏な新世紀の新たな現実と、予言の黙示録など寓意に満ちた社会派サスペンス映画に仕上げている。

舞台となるルーマニア・トランシルヴァニア地方は、ブラム・ストーカーの古典的な恐怖小説『吸血鬼ドラキュラ』の舞台としても有名な場所だ。古くからの伝統行事が受け継がれ、ヨーロッパ有数の野生動物の生息地でもあるこの地は、ルーマニア人とハンガリー人、少数のドイツ人やロマの人々が暮らし、多言語が飛び交う特異な地域である。そんなトランシルヴァニア特有の風土を余すことなくカメラに収めた本作では、他民族の村で起こる人間の対立と凶暴性を描き出す。

劇中で描かれるのは、村のあるパン工場が外国人労働者を雇用したことで、村人が彼らに対して容赦のない偏見の視線や攻撃的な言葉を向けるといった人種差別の話に留まらない。

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