くらし情報『「ミケランジェロと理想の身体」国立西洋美術館で、日本初公開《ダヴィデ=アポロ》など作品約50点』

2018年2月17日 13:20

「ミケランジェロと理想の身体」国立西洋美術館で、日本初公開《ダヴィデ=アポロ》など作品約50点

両者とも必殺技を飛び道具としているが、作品の飛び道具の正体は明かされないままとなっている。

《ダヴィデ=アポロ》に見られる身体の重心を片側にかけた体勢の「コントラポスト」は、古代ギリシャ彫刻の古典的なポーズ。しかし、重心と動きを対角線上に表現する古代の規範とは逆に、重心を置く足、動きのある腕はどちらとも左側となっている。大きく振り上げた左腕によって上半身がねじれ、前に右足を突き出して身体全体で螺旋を描く。頭から足元にかけての緩やかなS字カーブのような造形が、しなやかな美しさを表している。

制作途中でミケランジェロがフィレンツェを離れ、あとに残された《ダヴィデ=アポロ》。表面に残された無数のノミ跡が、ミケランジェロの彫刻技法の秘密を物語る。「どんな石の塊も内部に彫像を秘めている。
それを発見するのが彫刻家の仕事だ」と語ったミケランジェロにとって、彫られるべき内部の像は、すでに彫り出されていたのかもしれない。未完なのか、実は既に完成しているのかも、謎のままだ。詳細
ミケランジェロと理想の身体
会期:2018年6月19日(火)~9月24日(月・休)
会場:国立西洋美術館(東京・上野公園)
住所:東京都台東区上野公園7-7
休館日:月曜日、7月17日(火)

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