2019年9月1日 14:25
展覧会「バンクシーって誰?展」東京・大阪ほかで開催、匿名アーティストの軌跡を辿る
をイギリス・サマセット州のウェストン゠スーパー゠メアに5週間限定でオープンするなど、ストリートにとどまらない多彩な活動を行なっている。
前代未聞の“シュレッダー事件”
近年で注目を集めた話題をひとつ挙げるとすれば、ロンドンのオークション「サザビーズ」で起きた“シュレッダー事件”だろう。バンクシー作品のなかでもっとも有名なもののひとつ《風船と少女》の額にバンクシー自身の手によってシュレッダーが仕掛けられており、約1億5000万円での落札直後、遠隔操作によって作品が裁断された、というものだ。
当のバンクシーはこの後、「『風船と少女』の裁断 - ディレクターズカット版」と題した動画を投稿。額にシュレッダーを仕込む工程を紹介するとともに、「リハーサルでは毎回うまくいったんだよ......」と、オークション会場での裁断が最後の最後で止まってしまったことを嘆いている(もっとも、この珍事件のお陰(?)で作品自体の価値がさらに上昇するのではという声もある)。
自身のストリートアートの売買を推奨しない(販売用でない限り)など、ある種“アンチアート”の立場を取るバンクシーと、そのスタイルにこそ芸術的な価値を見出す人、ストリートに描かれたアートを純粋に楽しむ人、あるいは投機目的で作品を購入する人......。