2021年3月26日 19:15
サルバム 2021-22年秋冬コレクション - 未来を担う若者へ贈るメッセージ
そこへアンサンブルのように掛け合わせられていくのが、これまでのサルバムのアイコニックなディテールだ。しかし、以前東京で発表したころと違うのは、一層の洗練を纏ったこと。荒っぽかったステッチは、かつてと変わらず歪なラインの名残は残しつつも、美しく体のラインへと寄り添う。表地とライニングが無造作に重ねられ、張り付けられたかのようなデザインだったポケットは、折り返しが施され、バストからウエストにかけてにダーツと一体化するような形へと姿を変えている。
ランウェイの最後に藤田が贈った言葉とは
藤田はショーの最後、ステージに現れて、ショーに訪れた人に向けて下記のメッセージを送った(一部抜粋)。
「新しい時代に入った今、大きな変化の中でも下を向いて欲しくなくて、僕は、これからの時代を担う学生や子供たちにこのショーを見てもらいたかった。それが今回、4年ぶりに東京でショーをした唯一の理由でした。
学生時代って、焦りもあると思うんです。
さらに今、世の中が大きく変わっているわけだから尚更かもしれません。僕も学生時代のころは、すぐに何かを成し遂げたくて、でもできなくて焦ってしまっていた時がありました。でも何か大きなことをやり遂げるためには、圧倒的に基本、基礎が必要です。