ジョン ローレンス サリバン 2022年春夏コレクション - 昇華する狂気、テーラードの改革
また、目を惹くのが直線的なラインと平面的なシルエットで構築されたベストやコート。それらのアイテムのサイドにはジップを配置しており、風を孕むとまるで聳え立つ壁の様に無機質で真っ直ぐなフォルムがダイナミックにたなびく。
更なるアクセントはカラーとグラフィックで
大胆なディテールと共にコレクションにアクセントを加えるのが、レッドカラーを取り入れたコートたち。光沢感のある生地感と鮮烈なレッドを組み合わせることでインパクトのあるルックスを生み出した比翼仕立てのコートはランウェイにおいて一際強い存在感を放った。
ジョン ローレンス サリバンと長年コラボレートを続けるデザインデュオ“Ahonen&Lamberg”が手掛けた総柄グラフィックでもレッドの差し色が効いている。シーズンテーマの“MAD MUD”を抽象的に表現したというグラフィックはイリューシヴで不思議な魅力を生み出している。
ランウェイショーでは特殊なヘッドピースも注目の的に
また、今季のランウェイショーにおいて服たちと合わせて注目を浴びたのが、混沌とした人間性を表現したヘアメイクやヘッドピース。泥まみれになったような質感のヘア、毛細血管のような物質が絡まり合った複雑なヘッドピースが今季の世界観をより鮮明に表現する重要な要素となっていた。