2022年8月28日 10:00
誰もが孤独を抱えている 大切なことは、孤独であっても、一人きりではないということ
孤独とはどういうことなのか。腹に落ちる気づきを得るまで、自分に問い続ける。
若さに足りないのは『経験』です。経験とは大きな出来事だけではなく、日々の中でふと感じるささやかなことも含みます。
思わず立ち止まって空を見上げてしまう美しい夕焼けを見たとか、小説を読んで泣けてしまったとか、それも経験です。
大人になるとは、そんな経験を積み上げながら、「生きる」ということを体験する。悩み、答えを出せずに心は彷徨う。
喪失感。
乗り越えていけないもどかしさ。怪我の痛み。病気の辛さ。焦り。そのどれも、自分にしかわからないことであって、自分でしか解決できないことなのです。
2年前、右手首を骨折したとき、ものすごく痛かったこと。それを誰にもわかってもらえない。痛いことは伝わっても、どのくらいの痛さなのかはわからない。
悲しみも自分だけのもの。同じようにわかってもらえない。他人の悲しみも同じように分かち合うことはできない。
孤独とは、こういうことなのだと、今は思っています。
誰もが、自分ひとりで引き受けていく。どんなに友達がたくさんいても、大家族でも、誰もが孤独を抱えている。
同じ痛みを味わうことができないからこそ、互いに優しくなれる。