2022年8月28日 10:00
誰もが孤独を抱えている 大切なことは、孤独であっても、一人きりではないということ
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
心の旅をしながら思うこと〜孤独〜
「人はみんな孤独だから」
30代の初めの頃だったか、ひどく落ち込んでいる私を、友人がこう言って慰めてくれました。
そうなのかもしれない。でも、その言葉は私の中に落ちていきませんでした。「みんな孤独」とは何を言うのか、わからなかったのです。
『孤独』という言葉を口にするとき、耳にするとき、胸の奥がざわっとしたものでした。
それは、孤独であること、孤独になってしまうことへの微かな怖れがあるからでしょう。30代はまだまだ若く未熟だったのです。
歌詞を書くとき、例えば「愛する」とはどういうことなのか、「悲しむ」とはどういうことなのかといった物語の核となる感情について深掘りしていきます。
孤独についても考えました。