捨てるのはもったいない!『あの釜めしの容器』 メーカーおすすめの使い道にビックリ
『荻野屋』4代目となった髙見澤みねじさん(写真左)
なぜ益子焼の容器が採用された?
ある時、焼き物の行商人が荻野屋を訪れて、益子焼の釜容器を髙見澤さんに見せます。
髙見澤さんは当時、自ら駅のホームに立ち、「どんなお弁当が食べたいですか?」と客に聞き続けていたそうです。
その結果、温かくて見た目も特徴的な弁当が望まれていることが分かり、その実現のために試行錯誤を繰り返していました。
そんな折に偶然持ち込まれた益子焼の釜容器を見て、「温かく食べられて楽しい」という新作の弁当にピッタリだと思い、「釜容器をお弁当の容器に使おう!」とひらめいたとのこと。
つまり、初めから『釜めし』というアイディアがあったわけではなく、客の要望を実現するための陶製の容器と出会った結果、『峠の釜めし』が誕生したのです。
瞬く間に名物弁当になった『峠の釜めし』
この高見澤さんのアイディアは大正解でした!益子焼の容器は、保温性が高く、通気性もいいので、温かいままで食べられるお弁当として人気を博し、横川駅の名物となりました。
また、駅弁は折り詰めが普通という固定概念を覆すユニークな存在となったのです。
荻野屋によれば「4代目の髙見澤みねじこそが中興の祖」