2020年4月20日 04:30
こんなときこそ、じっくりと読書!読み応え十分、「オーケストラ」のすすめ
全3部構成で、世界各国のプロ・オーケストラにまつわるエピソードや各団の歴史が、たっぷり詰まって読み応え十分。
かつての名プレイヤーや、現在活躍中の達人の日ごろの生活を垣間見たかのような臨場感を味わえます。
※写真はイメージ
第1部「オーケストラの奏者たち」
世間的にオーケストラが職業として認められにくいことや、男尊女卑だった時代に女性団員が訴訟に明け暮れたエピソード。
本番でのメンタルなど、華やかな舞台上の裏側が、しっかり語られています。
このほか、本番前に楽譜を自宅に忘れた団員の悪夢や、舞台袖で吹くはずのトランペット奏者が、劇場支配人に追い払われて本番に吹けなかった話など、面白エピソードも満載です。
第2部「構造化された共同体」
オーケストラという組織と各パートの役割が、分かりやすく説明されています。
これを読むと、ティンパニー奏者は、打楽器奏者とは一線を画し、曲の進行上、とても重要なパートであることがよく分かります。
また、国によって舞台での楽器配置が異なるなどのミニ知識も、図解されています。
第3部「指揮者との関係」
客演と音楽監督での指揮者の違いや、オーケストラとの関係がくわしく書かれています。