ガンガゼとはどんな生き物? 海でトゲの長いウニを見つけたら要注意!
みなさんは、『ガンガゼ』という生き物をご存知でしょうか。
もし、海でトゲの長いウニを見つけたら要注意!
この記事では、ガンガゼとはどんな生き物なのか、また、トゲが刺さってしまった場合の対処の仕方などについてもご紹介します。
ガンガゼとはどんな生き物?ウニの一種
ガンガゼは、ガンガゼ目・ガンガゼ科に分類されるウニの一種。
環境省が運営するウェブサイト『せとうちネット』では、ガンガゼの特徴をこのように紹介しています。
岩礁帯に生息し、殻は6~7cm、棘(とげ)の長さは20cmにもなる大型のウニです。
全体が濃紫色で、鮮やかな青点や白点があるものもあります。
また、一部の棘が白色のものや縞模様の入ったものなど個体により様々です。
せとうちネットーより引用
ガンガゼ
ガンガゼは、日本では千葉県の房総半島から南に分布し、浅いサンゴ礁や岩場などに生息しているそう。
トゲは長くて鋭く、とても折れやすいため、刺さると体内に残ってしまうことが多く、簡単には除去できないといいます。
また、トゲには毒があり、刺さると激しい痛みを感じるそうです。
ガンガゼに刺されたら、どうすればいい?
ガンガゼのトゲが刺さらないようにするためには、どんな対策をすればいいのでしょうか。
ガンガゼのトゲはウェットスーツやゴム手袋も貫通してしまうので、見つけても触らないようにしましょう。
そして、海底や岩場などに手や足を付く時は、ガンガゼがいないかを確認することが大切だといいます。
対策をしていても思わぬところでガンガゼに出くわし、トゲが刺さってしまうこともあるかもしれません。その時は、どのように対処すればいいのでしょうか。
沖縄県の公式ウェブサイトでは、次のように紹介しています。
- 目に見える棘は取り除く。
- 痛みを和らげるため、患部を40~50度のお湯につける。
- 医療機関で治療を受ける。
棘を取り除く際には、必ずまっすぐに抜く。曲げたりゆすったりすると、棘が折れて体内に残ってしまう。
やけどしないよう、お湯の温度に気をつける。
沖縄県ーより引用
前述のとおり、ガンガゼのトゲはとても折れやすいため、目に見えるトゲを取り除く際には注意が必要です。
折れてしまったトゲが体内に残っている場合もあるので、病院に行って治療を受けましょう。
ガンガゼは駆除しないと『磯焼け』の原因に?
ガンガゼは、『磯焼け』の原因の1つといわれています。
磯焼けとは、藻場(海藻や海草が生い茂っている場所)が衰退、または消失する現象のこと。
ガンガゼが大量発生した場合、駆除しないと海藻が食い荒らされ、磯焼けを引き起こしてしまうのだそう。
全国各地では、磯焼け対策のため、ガンガゼ駆除に取り組んでいる地域も多いようです。
ガンガゼは食べられる?食用としている地域も
ガンガゼは、一般的には食用ではないようです。
しかし、鹿児島県や長崎県など一部地域では食用としているところもあるといいます。
ガンガゼは水族館でも見られる?
ガンガゼは、水族館でも見られるようです。
過去には三重県の鳥羽水族館や静岡県の下田海中水族館、沖縄県の沖縄美ら海水族館で公開されていたことも。
ガンガゼ: 7月15日スタートの夏イベント「超危険生物水族館」で展示予定のガンガゼ(県内で採集し、現在、予備水槽で飼育中) 実は、2種類いるのですが、どれかわかるでしょうか? 正解はこちら(笑) こちらがガンガゼ(下画像)… https://t.co/2mzkCRs3hp pic.twitter.com/TpAAWPNiHH
— 鳥羽水族館(TOBA AQUARIUM) (@TOBA_AQUARIUM) June 29, 2017
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— 下田海中水族館 (@aquariumshimoda) September 15, 2018
ガンガゼに関する、さまざまなことをご紹介しました。
もし、海でガンガゼを見つけても、興味本位で触らないようにしましょう。
[文・構成/grape編集部]