小野リサ ボサノヴァの女王が明かした3人の子供との子育て秘話
今年は、ちょうどデビューから30周年だが、同時にボサノヴァ誕生60年、日本人のブラジル移住110年など、いくつもの節目が重なって、例年になく精力的な音楽活動が続いている。
「今日の公演を終えたら、明日は朝一番で香港でのコンサートに向けて旅立ちます。その後も、北海道、長崎、上海……」
午後4時半、ジャズの『帰ってくれたら嬉しいわ』でステージは幕を開けた。途中、ボサノヴァの名曲『イパネマの娘』『波』などで会場を盛り上げて、第2部へ。
「音楽活動30周年で、新たに日本語のアルバム『旅そしてふるさと』をリリースしました。次はその中から『小樽運河』です」
ボサノヴァにアレンジされた演歌やフォークも交えて2時間近く歌い続け、アンコールに用意されていたのは、すっかり定番となった『いのちの歌』。竹内まりや作詞の同曲は、人生の意味を問いかける名作としてカバーも多く、早くもスタンダードになりつつある。
「歌うと、いつも胸がいっぱいになる曲です。
聴いてください」
リサさんの哀調を帯びた歌声に、会場は先ほどとは打って変わり、ハンカチを取り出す光景があちこちで見られた。リサさん自身、歌い終えたときには、そっと目頭をぬぐうしぐさが見られた。