2018年9月13日 16:00
ケフィア事業振興会の被害者語る「亡くなった妻のお金を返して」
’11年にはじまったケフィア事業振興会のオーナー制度。昨年11月から、会員への配当や元本の支払いが遅れ、訴訟問題に発展した。前出の笹村さんが続ける。
「亡くなった妻が、6年前に新聞広告を見て、通販で干し柿を買ったことが始まりでした。その後、パンフレットが届き、1口5万円で干し柿のオーナーになれば、半年で5%の金利がつくという案内が書かれていました。金利の高さに戸惑いがありましたが、立派な社屋があったし、事業も手広くやっていた。さらに届けられる商品が思いのほか、おいしかったこともあって、軽い気持ちで2口10万円を申し込みました。その半年後には利息分が足されて10万2,500円が振り込まれたので、完全に信用してしまいました。
その後も20万円、50万円と出資額を増やし、それにつれてプレミアムやゴールド会員に。金利も8~10%に上がりました。妻が亡くなり、“自分を見失っていた”のかもしれません」
メープルシロップやジュースなど、18種類の商品のオーナーになったという笹村さんはこう嘆く。「太陽光やバイオマスなどの発電の“サポート制度”にも出資しました。今にして思えば、投資ではあるけど、健康をうたった食品や社会貢献など、自分がいいことをしていると錯覚してしまったのかもしれません。