くらし情報『経産省が放出をもくろむ福島原発トリチウム水の危険性』

2018年10月1日 16:00

経産省が放出をもくろむ福島原発トリチウム水の危険性

タンクが増え続けると廃炉作業に差し障る」

経産省の担当者は公聴会で、トリチウム水の処分を急ぐ理由をそう説明した。

心配なのは放出したときの健康影響だ。

配布資料には、「トリチウムの健康影響は放射性セシウム137の約700分の1程度」「全国の原発から、トリチウムを含む水が40年以上排出されているが、健康影響は確認されていない」などと、安全性を強調する文言が並ぶ。

放射線治療の第一人者で、北海道がんセンター・名誉院長の西尾正道医師は、こうした政府の安全神話に警鐘を鳴らす一人だ。

「トリチウムは体内でたんぱく質や脂質などの有機物と結合し、有機トリチウムになると細胞の核に取り込まれDNAを損傷。健康被害が生じる可能性があります。カナダでは、トリチウムを大量に放出するピッカリング原発の周辺で、小児白血病やダウン症候群などの増加が実証されています」

しかし、問題なのはトリチウムだけではなかった。ALPSで除去できると東電が主張していたヨウ素129など、複数の放射性物質が、17年度だけで60回も放出限度の数値を超えて汚染水内に残っていたことが、明らかになった(8月19日共同通信、8月23日河北新報の報道による)。

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