くらし情報『執刀医の胸をうった 天皇陛下と美智子さま「病室での会話」』

2018年10月19日 11:00

執刀医の胸をうった 天皇陛下と美智子さま「病室での会話」

そのとき、御所で供されたのは松花堂弁当。その中にカツオの刺身が入っているのを見て、天野さんは驚きを隠せなかった。

じつは手術後、天野さんは天皇陛下に、「ご回復のためにも食事できちんと栄養を取るよう心がけてください。タンパク質を取るには、これからの季節、カツオがおいしくて、よろしいと思います」と、進言していたのだ。

美智子さまはにっこりほほ笑んで、天野さんにこうおっしゃった。

「先生もお好きだとお話しされていたので、カツオをご用意しておきました」

天野さんは美智子さまのお心遣いに「感じ入った」という。

「ほかに注意点として『ケガに気をつけてください』と申し上げました。ケガをすると体力も落ち、生活の質も下がりますから。
手術後、公務に復帰された両陛下が、腕を組む場面が増えたように感じませんか。ちょっとした階段などでも、皇后陛下は必ず、天皇陛下を支えられている。もしかしたら、僕の助言を皇后陛下がお聞き入れくださったのではないかと思います。内助の功の素晴らしさを拝見した気がしました」

来年4月30日、天皇陛下はお元気なまま、ご退位の日を迎えられるに違いない。

「200年ぶりといわれる歴史的な生前退位に、ほんのわずかでも関われたことはとても誇らしく、僕にとっては勲章のようなものです」

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