皇室ジャーナリストが語る「今上陛下が築かれた開かれた皇室」
天皇皇后両陛下(昭和の皇太子殿下と正田美智子さん)が結婚されたのは、’59年4月10日。“民間からの初のお輿入れ”は、大きな注目を集め、日本中に「ミッチー・ブーム」が巻き起こる。’58年創刊『女性自身』でも、多くの読者の要望に応える形で皇室記事が増えていった。
あれから60年。両陛下と共に歩んだ本誌が伝えてきた“変わりゆく皇室”とは何だったのか。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さん(62)と本誌皇室担当、近重幸哉記者(57)が語り合った。
近重「新憲法下でのご成婚となった両陛下ですが、今回のお代替わりの経緯も含め、これまで数々の皇室の“変革”がありました。元宮内庁職員として、印象的だったものをお聞かせください」
山下「両陛下は一般社会と同様に“家族ご一緒の生活”をされてきました。
それが、国民が皇室に親近感を持つようになった、ひとつの要因になったのでしょうね」
近重「確かに、美智子さまのファッションだけでなく、お子様方の育児方法や食卓メニューまでこと細かに報道されました。皇太子ご一家は、戦後の経済成長期にあって“憧れの家族像”でしたから」
山下「東宮御所に『ご自分で料理をするための台所』を作られるなど、一般家庭も目指せるような、“幸せムード”がありましたね」