美智子さまの帽子デザイナーが明かす「退位後の新作」
「眞子さまは、美術館のお勉強をされているということで、展示の仕方にご興味を持たれていました。紀子さまが帰られた後も残られ、いろいろ楽しんでくださいました」
美智子さまは、暁夫さんが闘病していたころ、手作りのスープを差し入れられたというほど暁夫さんのことを気にかけておられた。欧子さんに代替わりしてもなお、その帽子作りへの厚い信頼は続いている。
「美智子さまは、常にお会いするお相手のことを第一に考えられておられます。つばが広いと、ご挨拶のときに相手と距離をつくってしまう、というご配慮から、つばが小さく平らなお帽子が生まれたと父から聞きました」
ご公務では、着替えの時間も非常に短く、ヘアスタイルを整える時間もない。暁夫さんは試行錯誤の末、帽子を脱いでもヘアスタイルが崩れにくいよう、小さな土台だけで帽子を支える高度な方法を編み出した。
美智子さまは、研究熱心でもいらっしゃるという。
「帽子は、かぶり方や、飾りのつけ位置のほんのわずかの向きでも印象が変わるので、鏡の中で、ご自身で飾りの位置を微調整されたり、ご訪問先によって飾りをアレンジされることもあるようです。
帽子のお仮縫いを通じて実感したのは、美智子さまは父とともに模索しながら、独自のスタイルをお作りなのだと。