桂文枝 紫綬褒章、園遊会で思い浮かんだのは「母の言葉」
あの晩の、母の背中が目に焼きついて、『どんなことがあってもやめてはいけない』と思いました」
「桂三枝」としてデビューした文枝さんは、1年目の’67年にラジオ番組『歌え!MBSヤングタウン』の司会で大ブレーク。『ヤングおー!おー!』『パンチDEデート』などの人気番組を持ち“テレビの顔”となっていった。
私生活では、ラジオ大阪『ヒットでヒットバチョンといこう!』のアシスタントを務めていた真由美さんと’72年に結婚。文枝さんは28歳、真由美さんは19歳の女子大生だった。
そして’03年、上方落語協会会長に就任、’06年11月には紫綬褒章を受章した。翌秋の園遊会でも、天皇皇后両陛下に拝謁。そのときの思いを文枝さんは目を細めて語る。
「『ついにこの日が来たか』と、しみじみと思ったものです。
食事作法をしつけるときの、母の口癖でしたからね、『天皇陛下にお会いするときのために』は。まだかくしゃくとしていた86歳の母に、園遊会の記念でいただいた和菓子を差し出すと、ただ無言で、涙を流して喜んでいた。64年生きてきたなかで、最大の親孝行ができた瞬間でした――」
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