84歳皇室ジャーナリストが明かす 美智子さまが懇談でお見せになった微笑み
それこそが、陛下と美智子さまから授かった帝王学だったのでしょう」
収録後、スタッフとともにご挨拶にうかがい、渡邉さんがスタッフ紹介を始めると、浩宮さまはこうおっしゃった。
「渡邉さんとは上野でお会いしているじゃないですか。あのときのテープ、大切にしています」
「テープ」とは、その5年前、浩宮さまが上野のコンサートで首席ビオラを担当されたとき、渡邉さんのチームが撮ったものだ。そのとき浩宮さまのほうから、録音テープとビデオテープを所望されたという。
そんなささやかな皇族方とのやりとりも、激務の渡邉さんを支えていた。
「実は、美智子さまと4分ほど懇談させていただいたこともあります。’09年11月のことでした」
日本記者クラブ創立40周年のパーティに両陛下がご臨席になり、渡邉さんは、代表者に選ばれて懇談の機会を得たという。渡邉さんは、すでに日本テレビを退職し、文化女子大学で教壇に立っていた。
教えていたのは「女性学」。美智子さまの生き方に焦点を当てた講義だった。
美智子さまとの懇談の内容は、くわしくはオフレコということだが、「私のことを学校で教えてくださっているのでしょう?」