くらし情報『税金濫用の放漫経営…全国の公立病院“閉院寸前”の赤字実態』

税金濫用の放漫経営…全国の公立病院“閉院寸前”の赤字実態

を除外することで、公立病院が税金なしの公立病院だけの収入で、どれだけ自立できているのかを明らかにしています」

全国776の公立病院で、黒字収支となったのは、わずか20。過疎地域だけでなく、東京都内の松沢病院は58億円の赤字で“全国ワースト級”。

さらに、東北では、前出の河北病院より低い収支率を計上した病院は36にも。河北病院の収支率マイナス43%に対し、福島県立大野病院はなんとマイナス1,395%——。

被災地の病院は苦しい状況とはいえ、全国的な赤字を示すこれらの数字を、前出の遠山さんが分析する。

「公立病院の一番の問題は、職員の意識。基本的に公務員なので、赤字が出ても、税金が投入されるから、自分の財布は痛まない。私が理事長に就任したときも、夜の12時近くになれば、残業代を増やすために日付が変わるのを待って、タクシーチケットをもらって帰る医者がいるのは当たり前。
海外出張でも、いちばん高いホテルに泊まるという風潮がありました」
公立病院に勤務経験のある、医師の山本佳奈さんもこう振り返る。

「医療機器を購入するとき、民間の病院であればいくつかの業者に見積もりを取って競わせます。しかし、公立ではそういう意識は低く、ほとんど言い値だったんです」

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