ブラック企業見抜くなら「平均勤続年数」と「離職率」を見ろ
「俺、ここで働きたいんだ!」。わが子にそう言われると、後押ししたくなるのが親心。でも、ちょっと待って!親もきちんと調べないと、子どもが後々“苦労”することにーー。
「親や親戚などからすると、大手企業の名前が冠にある会社にお子さんが内定すればひと安心でしょう。しかし、いくら誰でも知る名を冠した企業でも、社員がすぐ辞めてしまう会社も。その実態は、過重労働なのに給料が少ない、いわゆる“ブラック企業”である場合も多いのです」
こう話すのは企業の経営事情に詳しい経済評論家の加谷珪一さん。3月1日から本格化する“就活戦線”。多くの企業が自社のホームページ上で採用情報を公開し、エントリーの受付けを開始する。
就活生を持つ人はみなこう思うのではないだろうか。「わが子、わが孫を“ブラック企業”には入れたくない」ーー。
昨今、過労自殺や労災認定の報道などで、その実態が明るみに出てきたものの、「まだまだブラック企業はさまざまな業界に存在している」と加谷さんは語る。そこで、家族が受けようとしている会社がブラックでないか、見分ける方法を加谷さんに聞いた。
■まずは企業の業績を同業他社と比較する
「当然、業績がいい企業のほうが福利厚生面も充実しており、『ホワイト率が高い』といえます。業績が悪ければ、いろんなところにしわ寄せが行くはずですからね。上場企業であればウェブサイト『ヤフー・ファイナンス』で企業名を入力すれば、ここ数年の業績を確認することができます。ひとつの企業を調べたら、同じ業界の複数社と比較することも忘れずに」
■業績が“急激に”伸びている会社には注意
「急速に事業拡大を行い、’13年から’17年にかけて、4年で営業利益がおよそ15倍に膨れ上がった『ライザップ・グループ』を例にとってみましょう。
成長のウラには、従業員の過酷な労働環境が存在したとの報道もあり、結局、’18年以降は赤字に転落。急激に利益を伸ばそうとするとどこかにしわ寄せが来るのです。たとえば、利益が2〜3年連続前年比200%というような“急成長企業”は、たとえ業績がよくても、従業員に過酷なノルマを強いている場合があります」
■「平均勤続年数」「離職率」を『就職四季報』で調査する
「ブラック度合いを最も正確に測るバロメーターは『就職四季報』(東洋経済新報社)に掲載されている各企業ごとの『平均勤続年数』と『3年離職率』です。これは、従業員が何年その会社で働き続けているのか、そして入社3年以内の社員がどれほど退職しているかを表す数字。離職率が高い場合、若手社員に過度なノルマを課しているケースも考えられます」
就活生は往々にして、その実態と向き合わず「希望する業界だから」と、ブラック企業に突き進んでしまうことも多い。これらのポイントを手がかりに、その見分け方を就活生や、その家族に伝えていこう。
「女性自身」2020年3月10日号 掲載
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