くらし情報『「寡婦控除」対象外だった“未婚のひとり親”に救いの手』

「寡婦控除」対象外だった“未婚のひとり親”に救いの手

控除が増えると、その分所得が減り、納税額が安くなり節税につながるのだ。

【Q1】寡婦控除の申告をしたことがありません。これまでの分も、何とかなりませんか?

寡婦控除に関する申告をしていないと、税金を払いすぎている可能性がある。払いすぎた税金を取り戻す「還付申告」は、5年さかのぼって申告できるので、今年の確定申告で、過去の分も申告しよう。

「’18年より前の税金は、所得税も住民税もすでに払っていますので、どちらも還付、つまり返金されます。還付金はうれしい臨時収入になりますよ」(加藤さん・以下同)

【Q2】寡婦控除や特別の寡婦控除は、税金が安くなるだけ?

税金が安くなれば、生活に回せるお金が増える。でも、メリットはそれだけではない。

「幼い子の保育料や高校生の授業料、大学の奨学金などは、住民税をいくら払っているかが基準になります。
寡婦控除や特別の寡婦控除によって住民税が安くなれば、こうした子どもにかかる費用が抑えられるのです」

また、住民税が非課税になれば、大学の給付型奨学金の対象になる。「ひとり親家庭で子どもへの教育をあきらめる前に、ぜひ寡婦控除に関する申告をお勧めします」

【Q3】未婚のひとり親には控除がないの?

残念ながら’19年分までは、未婚の女性は、寡婦控除や特別の寡婦控除の対象外だった。

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