「8割減では不十分な地域」を専門家が試算 北海道は週27分
政府は各地で外出自粛を呼び掛けている(写真:時事通信)
「なんとしても8割の接触機会の低減を実現するべく、感染拡大防止に向けた取り組みを徹底したい」
ゴールデンウイークを前にした4月23日の会見で、安倍晋三首相(65)は国民にさらなる外出自粛の徹底を求めた。
しかし「外出8割減では不十分な地域がある」と警鐘を鳴らすのは、横浜市立大学教授の佐藤彰洋氏。エボラ出血熱の感染シミュレーションなどの研究実績も持つ、データサイエンスの専門家だ。
佐藤教授は自身のウェブページ「COVID-19情報共有」で、都道府県別の感染拡大シミュレーションを公開している。
「地域や時期によって、人と人が接触する頻度をどれだけ減らせばよいかは異なります。感染拡大の深刻さは、地域や時期、人口密度の違いにより、異なるためです」
佐藤教授はシミュレーションに基づき、都道府県ごとの「1週間あたりの外出可能時間見積もり」を算出している。「外出可能時間」が短い地域ほど、感染急増を警戒する必要があるということになる。
【図解】都道府県別1週間あたりの外出可能時間マップ
「たとえば大阪府であれば、1週間あたりの外出時間を92%減の443.5分まで減少させれば、感染の連鎖を止められると試算されます。