がんで休職…給与保証される「傷病手当金」を必ず申請すべし
がんに罹患した人の、その後のライフプランの相談・設計を専門としている。
「治療が長引くとお金の悩みが深くなります。そんなとき、制度を知っていると、心配事が軽減できます。こうしたお金は、自分から請求の手続きをしないともらえません。日本人の2人に1人ががんになる時代。ぜひ情報を知っておいてほしいと思います」
そこで、辻本さんにがんになったら知っておくべき制度のなかから「生活福祉資金貸付制度」「傷病手当金」を解説してもらった。
■生活福祉資金貸付制度
〈請求先〉市区町村社会福祉協議会または都道府県社会福祉協議会
「がんで仕事を退職するなどで、生活が困窮した場合、お金を借りることができます。がんに限りません。
コロナ禍のご時世ですから、この制度はぜひ知っておいてほしいです」(辻本さん・以下同)
■傷病手当金
〈請求先〉全国健康保険組合、協会けんぽ、共済組合など
この制度を使うには、公務員であることや会社員など健康保険に加入していることが前提。
「休職中に給料が支払われなくなったときにカバーされる制度なのですが、企業側からすると面倒なのか、とりあえず『有休を先に使い切ってから申請したら?』といわれるケースも多いのです」