くらし情報『看護師介護施設への日雇い派遣解禁で「なし崩し規制緩和」の懸念』

2021年9月2日 15:50

看護師介護施設への日雇い派遣解禁で「なし崩し規制緩和」の懸念

私も毎回、異なる施設に派遣されていたので、実質“日雇い”でしたね」

Bさんは、「31日以上勤務する」という契約を派遣会社と結んでいたので、外形的には“日雇い派遣”にあたらなかった。だが、実際にBさんが勤務したのは月に1回程度、年間でも31日に満たない。

「こういう働き方をしていた人は多かったみたい。ある施設の利用者のご家族は、『ここ来るたびに看護師が替わっているから不安だわ』と漏らしていました」

労働問題に詳しい東京法律事務所の平井康太弁護士が説明する。

「Bさんのように、労働契約を31日以上として契約し、実際に派遣する日は少なくするということも前からあったといわれています。日雇い派遣が解禁される前の脱法的手段といっていいでしょう」

以前から介護・福祉施設での“日雇い”は常態化していたのだ。

「だから、介護施設の日雇いを解禁したところで、看護師不足は改善しないと思います」(Bさん)
多くの医療関係者は、狙いは別にあると考えている。

「今年4月、へき地に限り看護師の派遣労働も解禁されました。
さまざまな規制をなし崩し的に解禁していき、最終的にすべての医療機関で看護師の日雇い派遣を可能にすることが目的だと思っています。

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