2021年9月22日 11:00
親を入れる介護施設は都心と地元どっちがいい?FP教える判断基準
「遠距離介護をしている方のお金の相談をたくさん受けてきました。急な帰省の交通費や実家の修繕費などの出費が痛いとよく聞きます」
こう話すのは、人気イラストレーター・上大岡トメさん著『マンガで解決親の介護とお金が不安です』の監修をしたファイナンシャルプランナー・黒田尚子さん。
「私自身、親は遠方在住です。高齢になっても住み慣れた実家暮らしを希望する親に対して、子どもも自分の暮らしを維持しながら、遠方からサポートするというのが、現在の介護の現実だと思います」
そんな遠距離介護にかかるお金を、黒田さんが寄せられた相談を例に解説してくれた。
【ケース1】鹿児島在住の父を地元の介護施設に入れる場合、いくらかかる?
〈Q〉認知症がすすんだ鹿児島在住の父(82)を娘の私(65)が東京都内の自宅そばの施設に呼び寄せて介護を検討中。看取りまでおおよそどのくらい費用を見積もればよいでしょうか?
〈A〉目安の金額は1,857万円
「まず介護の期間ですが、生命保険文化センターによる平成30年度の調査結果では、認知症などが顕在化してから看取りまでの平均期間は約4年7カ月(54.4カ月)となっています。