2021年10月7日 15:50
コロナワクチン「時間経過で抗体価減少も、重症化防ぐ効果は継続」
しかし、高齢者や基礎疾患のある人は、やはり重症化リスクが高くなる。また、ワクチンの接種対象になっていない子どもや、高齢の親などが身近にいる人は、自分が感染源となってしまう可能性があるので、注意が必要だ。
免疫学に30年以上携わってきた日本免疫学会評議員で、順天堂大学医学部講師の玉谷卓也先生がこう語る。
「高齢者は免疫機能が低下してきていることもあり、抗体ができにくかったり、減弱するのも早かったりします。基礎疾患がある人なども含めて、重症化を予防するためにも早めにブースター接種をするほうがいいと考えています」
若くて健康な人も、こうした人を守るためにも、3回目の接種が求められるかもしれない。しかし一方で、人によっては激しい副反応の伴うブースター接種をいつまでも続けるのかという問題も出てくる。
「4カ月ごとにブースター接種をしなければ、感染を予防するほどの抗体価を維持することは難しいでしょう。いつまで感染を防ぐ目的での接種を続けるのか、社会的合意が必要になってきます。
またブースター接種を過信して、感染対策を怠っては意味がない。マスクと換気、空気浄化の感染対策をしっかりするほうが、ブースター接種よりも感染の予防効果があるかもしれません」