2021年12月23日 11:00
ついに廃棄へ!アベノマスク神話“配布でマスク流通回復”のウソ
「政府が布製マスクを全国民に配布するとしたことで、その後、マスクの製造、流通が回復し、今ではマスクの不足に対する心配は完全に払しょくされるなど、初期の目的は達成されました」
12月21日の記者会見で、こう語った岸田文雄首相(64)。安倍晋三元首相(67)の肝いりの政策として行われた、いわゆる“アベノマスク”政策。
全世帯と介護施設向けをあわせた約2億8,000万枚の布マスクの調達と配布に500億円超。さらに、余った約8,200万枚ぶんのマスクの保管費用に約6億円(2021年3月時点まで)、カビや虫などの混入が相次いだため行われた検品費用に約20億円と、まさに金食い虫と化しているアベノマスク。しかも、在庫のうち15%にあたる1,100万枚が不良品というおまけつきだ。
21日の会見で、希望者に配布したのち、ついに年度内に在庫を廃棄することを岸田首相は明言。だが、“恩人”安倍元首相をおもんばかってか、冒頭のようにアベノマスク配布の意義を強調することも忘れなかった。
■アベノマスク配布前にマスク輸入量は回復
いまも安倍氏の支持者らが根強く信じている“神話”が、「アベノマスクの配布によって市場のマスク不足が解消し、価格も下がった」