2021年12月26日 06:00
悪いことが起きてもポジティブ 渋沢栄一の孫娘語る心の健康の秘訣
その後、洗礼を受け、さらに四谷のイグナチオの門も叩いた。一貫して「生きる」とは何か、そして「生命」とはを問い続けたという。
そしてついにピタリと納得したのが宗教家五井昌久氏の霊覚による思想である。
ある人から紹介され出合った五井氏の著書を手掛かりに、市川にある五井氏の門戸を訪ねたのは62年のこと。何があっても「ありがとう」の感謝の気持ちが穏やかな日々の基盤となることをここで教えられた。
「先生のご著書を読んで、『肉体は期間限定、霊性こそ神の律動を分けていただいた実態で永遠性』と解説されてあり、聖書のなかで理解しがたいところが解りスッと胸のつかえが取れたような。それまで腑に落ちなかった人生について、すべてが解き明かされた気がしたのです。実際にお目にかかると五井先生はすべてが許しで始まり、感謝で終わる。
誰でも自由に質問するのですが、すぐに答えてくださいます。人生が楽になり、『ねばならない』『あるべき』の窮屈さはなく、さらに深く修得したいとその日から先生が亡くなられるまで弟子となって学ばせていただきました」
それは以下のようなことであった。
「肉体という衣をまとって地球に来たからにはどうしても食べる、着る必要から足らなくなれば横取りするという邪な心も芽生える。