くらし情報『年金200万円の人が5年繰り下げると医療費負担が2倍になる現実』

2022年4月6日 11:00

年金200万円の人が5年繰り下げると医療費負担が2倍になる現実

一方、年金78万円の妻の場合、手取りベースの損益分岐年齢は5年繰り下げで82歳、10年でも87歳。額面と比べても差はわずかだ。

厚生労働省の「令和2年度の簡易生命表」によると、60歳まで生きた男性の平均寿命は84.21歳、女性は89.46歳。年収200万円前後の男性の場合、年金の受給開始を70歳や75歳に繰り下げても、元が取れる可能性は女性ほど高くないことは頭に入れておいたほうがよさそうだ。

■年金が増えると医療費負担も増える

年金200万円の人が5年繰り下げると医療費負担が2倍になる現実
年金200万円の人が5年繰り下げると医療費負担が2倍になる現実

さらに、年金収入が増えた場合、医療費の負担も増加する。

「75歳以上の高齢者の医療費窓口負担は原則1割ですが、10月からの法改正で、一定の所得(単身世帯は年金含めて200万円以上など)がある人は2割に引き上げられます。後期高齢者になれば、定期的な通院が増え、夫婦で年間10万円程度の医療費がかかると思っていたほうがいいでしょう。これが2割負担になると20万円に。年金生活において、この10万円の負担増の影響は無視できません」

深田さんの試算によると、年金200万円の夫が、65歳から年金を受給した場合は、75歳以上の医療費の窓口負担は1割にとどまるが、70歳、75歳までと年金を繰り下げた場合には、2割負担になる可能性が高いという。

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