煮魚の「煮汁の沸騰待ち」しなくてOK 省略できる下ごしらえ
花嫁修業で教わった丁寧な下ごしらえ。家族のために、おいしく仕上げるために、きちんとしてきた人も多いはず。だけど、最近の食材や調理道具の進歩は目覚ましく、今までの常識が塗り替えられているの、知ってますか?最新の常識、教えますーー!
「下ごしらえは、“昔どおり”にこだわることはありません。“今”に合わせて変えていいのです」
そう話すのは女子栄養大学名誉教授の松本仲子先生。以前より段取りを減らしても、今の環境ならおいしく調理できるという。
「ハンバーグに入れるパン粉は、以前はカチカチで固かったから、牛乳に浸さなきゃいけなかった。油揚げだって最近はよい油で作られているから、油抜きは不要です」(松本先生・以下同)
また、調理器具の進化は驚くほどだ。
「昔、七輪で煮炊きしていたころとは雲泥の差ですよね。
今なら多少手を抜いても大丈夫。『このひと手間をやめてみたら……』と実験感覚で試したり、それぞれのやり方で家庭料理を楽しんでください」
松本先生が、料理の下ごしらえの新常識を教えてくれた。
■「豚の角煮」バラ肉のゆでこぼし
〈旧常識〉ゆでこぼして脂を取り除く→〈新常識〉冷まして、脂を固めて取る
豚の角煮を作るときは、これまで2、3度ゆでこぼして脂を取る下ごしらえが常識だった。