2022年11月10日 11:00
住宅ローン「変動金利3%」で残額4千万円の人は返済額1600万円増
と語ったが……。
「黒田総裁の任期は来年4月まで。後任の総裁が金融政策の修正に動く可能性はある。消費者物価指数が1年前より3%上がっていますから、金利も上がるとすれば3%ほどでしょう。住宅ローンの変動金利も同程度上昇していくことが考えられます」(山家さん)
変動金利が上がっても、直ちに返済額が増えるわけではない。
「金利の上昇で返済額が大きく増えないように、5年間は返済額が変わらず、5年後でも返済額はそれまでの1.25倍までしか上がらないというルールがあります。なので、金利が上がると、毎月の返済から利息にあてられる額が増え、なかなか元本が減らないという状態になるのです」(深田さん)
変動金利0.5%で4000万円の35年ローンを組んだ人が、返済開始から5年で3%の金利になり、その後も金利が下がらなかったケースで考えてみよう。金利が0.5%から変わらなかったケースと比べて、30年で1582万2573円も総支払額が増えることになる(図参照)。
本来、老後資金として貯蓄や投資にあてることができた1600万円がローンの返済に消えてしまうのだ。
「さらに最悪なのは、返済期間で残高がゼロにならないパターン。