くらし情報『【虐待を食い止める その2】『この人はちょっと』と採用をためらう人もやむなく雇うーー政府の子ども予算の先送りが保育の現場を疲弊させている現実』

2022年12月31日 15:50

【虐待を食い止める その2】『この人はちょっと』と採用をためらう人もやむなく雇うーー政府の子ども予算の先送りが保育の現場を疲弊させている現実

人手不足に悩む保育園では、面接の段階で『この人はちょっと…』と採用をためらう印象の人でも、ほかに応募者がいない場合、配置基準を満たすためやむなく雇うこともある。そのうえ、1人でも辞められては現場が回らなくなるということから、たとえ内部告発があったとしても、すぐに問題の保育士を処分することができない。そのため迅速な対応を怠り、『臭いものに蓋』をせざるを得ないような背景があります」
それだけ保育の現場では人材確保が困難になっているのだと石川氏は話す。

「これはやはり保育をとりまく国の政策上の問題点が大きな原因でもあります。良い人材を確保するためには、休暇をとりやすくしたり、低賃金を見直すなど、待遇改善が急務です。

保育に限らず、学校教育や進学のための奨学金の拡充など、政治はもっと子どもに関連する予算を増やしてほしいです。防衛費は莫大な予算をつけるのに対し、少子高齢化対策の要である子育ての予算については先送りされている。確かに防衛費も大切かもしれませんが、国土を防衛する『人』が減ってしまっては真に未来は明るくありません。
また経済や社会保障の面からも、少子高齢化はとても深刻な問題です。まず優先すべき課題は何か、私たちはもっと声を上げて関心を寄せていくことが大切だと思います」

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