2023年1月20日 06:00
60歳再雇用時には138万円減も…50~60代で訪れる「年収激減の崖」
そのため、毎月の赤字をボーナスで補塡したり、ぜいたくのためにパァッと使うなどしていると、いつまでたってもお金が貯まりません」
3つ目の“崖”は65歳。仕事を完全にリタイアし、公的年金が生活費の柱になると、年収はさらに減る。
「専業主婦の妻の年金を合わせた世帯での年金収入は、約276万円。50代後半から65歳まで10年足らずの間で、年収は半分以下になってしまうのです。それでおしまいではなく、夫婦どちらかの死別後には年金額がさらに下がります」要注意なのが夫に先立たれた妻のケース。夫の厚生年金の4分の3にあたる額を「遺族厚生年金」として受け取れるが、老齢基礎年金と合わせても月額14万円、年間でも168万円だ。
収入ダウンの崖の前にいる人、そして崖の途中にいる人も、今すぐやるべきことは「支出の見直し」だと黒田さんは話す。
「年収が減った影響や物価上昇のダメージを埋めるには、毎月の固定費を抑えると効果があります。
たとえばスマホ料金。年間で数万円単位のコストカットを達成できるため多くの雑誌で『格安スマホへの乗り換え特集』が掲載されますが、実践する人はほとんどいません。なるべく早く行動に移すことがとても大切です。