くらし情報『小6教科書に「集団自決」の「軍関与」記述なしが波紋…“検閲”疑う声に文科省の答えは?』

2023年3月30日 17:30

小6教科書に「集団自決」の「軍関与」記述なしが波紋…“検閲”疑う声に文科省の答えは?

“戦後レジームからの脱却”をスローガンに掲げた第1次安倍政権が06年に発足してから初めての教科書検定だったため様々な憶測を呼びました」

しかし、沖縄で大規模な抗議の県民大会が開かれるなど反発は大きく、文科省は同年に方針を転換。出版社の訂正申請を承認して、高校教科書に軍の関与や強制性の記述が復活した。

「当時、文科省が軍関与の記述を”削除要請”した根拠の一つが、作家大江健三郎の著書『沖縄ノート』(岩波書店)の民事訴訟でした。住民の集団自決を命じたなどとする記述で名誉を傷つけられたとして、旧日本軍の当時の隊長らが出版差し止めなどを求めました。文科省は原告の『自決命令はない』との主張を根拠の一つに挙げ、『強制の事実が必ずしも明らかでない』と検定意見を付けたのです」(前出の記者)

同裁判は、05年8月大阪地方裁判所に提訴され、08年3月に大阪地裁判決は、集団自決への軍の関与を認定。2011年4月、最高裁が原告側の上告を退け大江側の勝訴が確定した。

07年に文科省が“削除要請”して以降、集団自決の記述に関して検定意見が付いたことはない。最高裁が軍の関与を認めた今、小学生の教科書に「軍関与」

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