宮﨑駿監督 捧げ続ける『ナウシカ』製作中に逝去した病弱母への愛…新作映画にも投影
『スター・ウォーズ』シリーズや、マーベル作品でも前例があります。ただ、プロットや場面写真すら公表しないという徹底ぶりには驚かされました。
それでもヒットしているのは、スタジオジブリの“ブランド力”につきます。宮﨑監督が10年ぶりに手がけたジブリの長編作品に、皆さんが期待していたのだと思います」
作品の評価は割れている。「さすが宮﨑作品!」と絶賛する声もあれば、「よくわからなかった」という声も聞こえてくる。まさに“真っ二つ”という状態なのだ。
「終了したとき客席もなんだかドヨドヨしていましたが、実は私も初めて見たときは『何を訴えたいのか、よくわからないな』という感想を抱きました(笑)。そして2回目を見て、なるほど、と……」(有村さん)
「わかりづらい作品という評価があっても仕方がないかもしれません。
宮﨑監督ご本人もキャスト・スタッフ限定の試写会の際に、『おそらく訳がわからなかったでしょう。私自身、訳がわからないところがありました』と、コメントしているほどです。監督も、わかりやすいようには作っていない気がしました。
ただ私は“後世に残る傑作”だと思います。日本の映画は説明過多の作品も多いですが、その風潮のなかで珍しく“答えを出さない映画”と言えます。