危険な節水術7 トイレタンク故障で出費増、菌繁殖で健康被害引き起こす
健康被害を引き起こす節水術は(写真:PIXTA)
水道代の値上げが相次いでいる。たとえば愛媛県松山市では’23年度から約14%、神奈川県では’24年以降の値上げが検討中。また、’43年までに全国の事業体のうち94%で値上げするという予想も。
「水道料金は、家計を圧迫する要因のひとつになっています。気になるのが水道料金の節約術。ところがよく耳にする“節約裏ワザ”のなかには危険だったり、損をするものもあり、注意が必要です」
警鐘を鳴らすのは、ファイナンシャルプランナーの小沢美奈子さん。なかでも「風呂の残り湯を翌日の洗濯に利用する」ことを実践している家庭も多いのではないだろうか。ところが、この節水術には大きな落とし穴があるという。
「問題は風呂の残り湯の中にいる細菌です。横浜市水道局の研究では入浴後一晩おいた残り湯中の細菌数は数千倍に増殖。この水を使って洗濯すると、24時間乾燥させても細菌は10分の1程度にしか減らず健康被害が懸念されるのです」(小沢さん・以下同)
細菌の中には、肺炎を引き起こすレジオネラ菌も含まれていたというから恐ろしい。
「トイレタンクの中にペットボトルなどを入れて1回の使用量を減らす方法も、タンクが壊れてしまうリスクが。