「日本人は『人に迷惑をかけない』を優先します」フランス出身女性・佐々木イザベルさんが日本での就職を選んだ理由
が当時を振り返る。
「未知の国に来て、しかも空手を習う。イザベルのやっていることは一足飛びどころか二足飛びくらいすごいことに映りました。
日本独特の協調性を学び、周囲に溶け込む努力が必要ですからね。でもイザベルは打ち解けるのが早かった。人の輪の中にどんどん入り、よくしゃべり、よく笑う女性でした」
一度帰国したがインターンとして再来日。アルバイトなども経験後、東京のコンサルティング会社に契約社員として就職することになる。
なぜ彼女は日本で就職することにしたのだろう。
「フランスではデモやストライキが盛んですが、みんなのためのストではなく、自分の都合だけでやっているように思えました。ストをするのは給与や権利が守られている交通機関などの社員で、本当に生活に困っている人は交通が止まれば、仕事に行けなくなってしまいます」
日本人の考え方は、彼女の目に真逆に映ったのだという。
「日本人は、なにをするにもまず、『人に迷惑をかけない』を優先します。自己主張することよりルールを守る。ラッシュ時の駅のホームでキレイに整列しているのも、スゴイと……」
空手で使う「押忍(オス)」という言葉は、尊敬・感謝・忍耐を意味するともいわれているのだ。