【追悼’23】坂本龍一さんが語っていた「政治の暴走」「憲法改正」「子どもたちの将来」
親として、大人として倫理的に許されることではないという気がして『自分にできることはやろう』と思ったのが動機です」
また、脱原発への強い思いも語っている。
「戦後生まれとはいえ、広島、長崎で被爆している日本人ですから。『核』に対する忌避感は子どものころから強くありました。だから、チェルノブイリの原発事故(86年4月)のときも、とても不安だったし、兵器はもちろん発電にも『核』は使うべきではない。吉永さんがおっしゃるように『核と人類は共存できない』と、僕も考えています」
そして、“いますぐ私たちにできること”も残してくれていた。
「脱原発=原発をなくしていく手だてとしては、核発電をしている会社とは契約しない。いまは電力を選べるようになったし、インターネットなどで調べれば、核発電か、そうでないか簡単にわかりますから」
「電力だけでなく、僕らが少し知恵を働かせるだけで、いろいろなことが変わるんです。たとえば、環境にいい取り組みをしている企業の商品を買うことは、その企業を応援することになります。
また、商品を選ぶ場合も、自分が住んでいるところに、より近いところで作られたものを買うようにする。