【n番部屋事件】で終わりではなかった…知人の写真を合成してもてあそぶ“新たな犯罪部屋”の実態
先生部屋、軍人部屋、警察部屋、おばさん部屋、中高生部屋など、私たちが入室した知人凌辱部屋だけでも10個以上になる。
当初は、合成写真だから性的搾取動画よりはましだと思った。しかし、すぐにそれは錯覚に過ぎないと気付いた。彼らは自分の恋人、友人、家族、先生を侮辱して楽しんでいたのだ。このルームにいる人たちは、一体誰なのだろう。知り合いだったらどうしよう。それでも人間を信じて生きていけるだろうか。
数日後、学校の後輩の写真が個人情報とともにアップされた。
後輩にこの事実を知らせるべきかどうか悩み、学校でその後輩と会うたびに罪の意識に苦しんだが、とてもそんな事実を伝えることはできなかった。犯人を捕らえるには、あまりに情報が足りなかった。1年たったいまも、その後輩を見ると申し訳ない気持ちになる。
被害者が増え続けるのを黙認することはできなかった。可能な限り防がなくては。そこで、まずSNSのハッシュタグ機能を利用し、特定の職種を検索した。知人凌辱ルームにアップされた写真とハッシュタグ機能で探した写真を一つひとつ照らし合わせて、特に被害がひどい人たちを探し出した。被害者を探しあてても、事実を伝えるのは容易ではない。