【n番部屋事件】で終わりではなかった…知人の写真を合成してもてあそぶ“新たな犯罪部屋”の実態
だとすれば、犯人は知人に間違いない。最寄りの警察署に通報することを勧めると、Aはすぐ警察に通報した。案の定、テレグラムの運営者側が捜査に協力しないので令状は発付できないという回答が返ってきた。
しかし、Aはここで終わらなかった。Aは特定のフォロワーにだけ写真を公開する機能を利用して、被疑者の範囲を狭めながら追跡することにした。知人凌辱ルームにはAが10年前に撮った写真までアップされていたので、同級生か、または同級生を通じて知り合った男性に容疑者を絞っていった。まず写真の公開範囲を再び調整し、数人だけが見られるようにした。その写真をアップしてわずか2時間後に、知人凌辱ルームに流布された。
さらにフォロワーのグループを分けたあと、特定のグループにだけ新しい写真を公開した。最終的にAは公開範囲を1人ずつに設定し、1枚の写真をアップした。また知人凌辱ルームに、Aが上げたばかりの写真がアップされた。犯人はお前だったのか!
次は警察に通報する番だった。Aは地元の警察署を信頼していなかった。犯人を特定する前、こうした犯罪が起きたと通報したとき、警察に事件を受理してもらえず、差し戻されたためだ。そこで、私たちは江原地方警察庁サイバー捜査隊に通報するよう勧め、Aも私たちを信じてその通りにしてくれた。